首都の奇跡 京浜急行
1998/09/15作成
2002/10/31改訂



京浜急行はすばらしい
今年(1998年)の4月から5月にかけて、葛飾から京浜急行で横浜まで行きました。
そこで京浜急行の快適さを再認識いたしました。
そんなわけで、ここでは私が、京浜急行を「首都の奇跡」とまで言う理由などを述べてみたいと思います。


京浜急行の良いところ

最高速度が高い!
最高速度120km/hで飛ばしてくれます。
この速度で飛ばすところは首都圏でも他にあるのですが、特別な料金なしで運賃だけで、この速度で乗せてくれるところはここだけです。(品川・横浜間)

クロスシート重視である!
ここの会社の特色はなんと言ってもクロスシート重視と言うところ。
快速急行用の2000形や2100形はもちろん、都営地下鉄に乗り入れている600形もクロスシートというのも、ここの特色です。

私鉄で特別料金なしで乗れるクロスシート車は、関東でも東武や西武にもあるのですが、両者とも秩父とか日光とか比較的遠いところまで輸送するのでクロスシート車を作ったという印象があります。
京浜急行のクロスシート車使用の快速特急も、横須賀とか三浦半島などそれなりに遠いところへ行きますが、品川・横浜間という比較的短い距離にも重点を置いていると言うことです。
事実、品川発の快速特急の場合、横浜で降りる乗客が結構います。

クロスシート・ロングシートといえば、鉄道ファンの間でも長い間の論争の耐えない話題ですが、個人的には窓の風景の見やすいクロスシートの方が好きです。
(尚、旧型快速特急用の2000形は3扉化改造と一緒にロングシート化されていますが、車両隅にはクロスシート残っています。)

窓が大きい!
これは京浜急行の伝統とも言うべきことで窓を上下方向に大きめに取っているという特徴があります。
古くて、ロングシートの1000形がやってきても、このため全くいやという気がしません。
ちなみに、比較的新しい1500形は、窓の大きさが狭くなってしまっているので、個人的に好きではありません。

前面展望がよい!
名鉄パノラマカーまでとは行きませんが、京浜急行の車両の良いところは、車両の一番前、つまり運転席のすぐ後ろにに座席があると言うことで、特筆すべきは、新しい600形や2100形は運転席方向に向いたクロスシートになっているという点。
たった4人分しかないのですが、前面展望の良さを理解してくれている京浜急行には頭の下がる限りです。
もちろん、昼間は運転席のすぐ後ろのカーテンは上がっています。

まともにJRと勝負している!
上記全てに関連することですが、これらの施策は全て路線のほぼ全てを平行するJRを意識してのこと。
例えば、休日の快速特急は品川−金沢文庫(横浜と横須賀のほぼ中間)は、12両で運転するなど全員着席を意識した運用となっており、もちろん車両も最新型の2100形や600形、2000形といったクロスシート車で運転しています。

これはサービス精神旺盛な関西私鉄でも見られない現象で(ていうかあそこは、国鉄からJRに変わってから俄然良くなった地域の一つ)、強いて言えば京阪の全員着席を目的とした2階建て車の増結、あるいは近鉄奈良線のL/Cカー(ロングシートになったりクロスシートになったりする車両)の投入ぐらいのものでしょう。

もちろん関東では、他にもJRとライバル関係にある鉄道会社はあるのですが、ここまでやるのは京浜急行だけです。
(あと、強いて言えば成田エクスプレス対京成スカイライナーぐらいかな?)


首都圏私鉄における京浜急行の特異性と理想の追求
東京一極集中の結果、首都圏はその30から50キロ圏内まで住宅が密集するという状態になりました。
従って、首都圏の鉄道会社はそれらの住民を運ぶため、急行運転よりも各駅停車を、快適性よりも輸送力を重視し、利用者側もそれを支持している傾向にあります。

しかし、それでいいのでしょうか。

人間を運ぶと言うこと。 それは最低限全員着席でき、適度な自己空間を確保し、運ばれている間は車窓を眺めたり、音楽を聴いたり、本を読んだり、あるいは何かに思いをふせる、仲間とコミュニケーションを取る、、、、
そして、乗ること自体が目的でない場合は、その時間が少しでも短い方がよい。そしてコストも安い方がよい。
私は、人間を運ぶことの理想をこう考えています。

京浜急行自体その理想とは離れているのは承知の上ですが、それ以外の首都圏の鉄道会社は、残念ながら更に離れているというのが私の思うところです。
JRという最大のライバルと路線がほぼ並行しているという事情もあるのですが、それに果敢に取り組んできたのは首都圏の私鉄では京浜急行だけと言ってもいいでしょう。

現在、京急蒲田駅の大改良工事という難事業を実施中ですが、京浜急行にはこれからも理想を追求し続けてほしいものです。